サポンテ 勉強ノート

サポンテの勉強ノート・読書メモなどを晒します。

親しい人に贈りたい本10冊

狭い範囲の本しか読んでいないのがバレバレですが、「親しい人に贈りたい」というテーマで本を10冊選んでみました。

サポンテはきっと心が狭いので__すくなくとも自身ではそう思っているので__あまり「人生の見識を広げる10冊」とか「たくさんの人がこれを読めばもっとやさしい世の中になると思う10冊」などという大きい風呂敷を広げることはできません。

少しだけ、サポンテの中身を知ってほしいと、そんな感じで選んでみました。

イオマンテ

イオマンテ めぐるいのちの贈り物 (北の大地の物語)

イオマンテ めぐるいのちの贈り物 (北の大地の物語)

このブログの最初に紹介した本です。

おそらく本棚にずっと残るであろう...と言いたいのですが現在手元にありません(笑)。

しばらく絶版でしたが新装版が出たみたいですね。

この本を初めて読んだときの衝撃は忘れられません。

人は他の生き物の命を奪い、それを食べて生きています。ですが、多くの人はそのことを言葉としてしか理解していません。この本は、抽象的なことでしか知らなかった現実を突きつけられたような、切実で衝撃的な感動がありました。胸の真ん中をガツンとぶん殴られた後で、身体の中心から熱いものがこみ上げてくる、そんな衝撃がありました。

以前手に持っていたとき周りの大人に薦めても見ましたが、皆さん一様に驚き、感動していました。

児童書で、子どもに読み聞かせをしてあげたら30分くらいの分量でした。読む分には短い時間で読むことができる本ということもあり、より人に薦めやすいかもしれません。もちろんそれだけではなく、内容から言ってもなにをおいても最初にお薦めしたい本です。

毒になる親

毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)

毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)

児童の虐待について被害者側の視点から、それをどのように乗り越えていくか書かれた本です。

これはたぶん、多くの人が読んでおいたほうが良いと思う本です。ここに書かれている話は特殊なケースではなく、わりと一般的なことがらであると考えるからです。

虐待を受けた子どもは、その心の傷に由来する厭世観と、親に対する憎しみを感じてしまうスティグマから、精神的に四面楚歌という感じにあり自身への癒しの道のスタート地点にすら立てない人も少なくありません。この本は力強く、親を憎んでも良いこと、しかし自分自身を癒していく責任を持つのは自分自身しかいないことを訴えかけます。

もし自分が「十分に幸せな子ども時代を送ってきたと言えるだろうか」と少しでも感じているなら、一読の価値があります。多くの人は自身の不幸を過小評価する傾向があるためであり、虐待を受けた子どもほどむしろその傾向が強いためです。

サポンテは、そのような苦しみの中にある人を知っています。その人の側にいて、その人が自分の人生を癒す手伝いとしたいと思っているのです。

レモンの図書室

レモンの図書室 (児童単行本)

レモンの図書室 (児童単行本)

レモンの研究に取り付かれた父と暮らし、母が遺した本たちをいつか読むことを夢見る本好きの少女のおはなしです。

物語ですが、半分くらいノンフィクションではないかと思える内容で、かつ重要な情報が宝石のようにちりばめられているように感じました。

本好きの少女が主人公なので児童文学のくくりかもしれませんが、明らかに大人向けの内容です。

人間理解からの教育

人間理解からの教育 (ちくま学芸文庫)

人間理解からの教育 (ちくま学芸文庫)

最近ブログを書きました。シュタイナー教育を志すものが最初に読むべき本として推奨されている本ですが、シュタイナーの人間観の入門書でもあるかと思います。

サポンテはシュタイナーに出会ってから、これはもう避けて通れないものだと感じており、今後どんなリストを作ろうとも何かしら一冊はシュタイナーの本が入ることでしょう。

星を数えて

星を数えて

星を数えて

デイヴィット=アーモンドの自伝的な小説です。作者の出身地であるイギリスの片田舎を舞台に、フィクションとノンフィクションを織り交ぜながら書いたとのことです。貧しい暮らし、罪の告白、理不尽な環境。そんな中でもにじみ出るような家族への愛情。とてもリアルな話でありながら、ファンタジーものを読んだ後のような優しい気持ちになれる不思議な本です。

同じ作者の「[火を喰う者たち]」(https://amzn.to/32i4ib1)とどちらにするか迷いましたが、読後の衝撃が強かった「星を数えて」のほうを選びました。

火星の話

火星の話

火星の話

主人公の男の子(高校生)が火星人を自称する同級生の女の子に恋をするという内容の、とても気軽に読める本です。

SF というわけでもないですし、天文学や星座のおはなしが出てくるわけでもないのですが、どことなく宇宙に対する憧れがしみじみわいてくるような、そんな気がします。

特になにか「タメ」になる本というわけではなく、純粋に楽しむための本としてお薦めです。

内向型人間のための人生戦略大全

内向型人間のための人生戦略大全

内向型人間のための人生戦略大全

これはもし贈りたい相手が生粋の外向型人間だった場合などは見向きもされないかもしれませんが、聞く耳を持ってくれていたり、他者とふれあうことで自らのものの見方を広げることに意義を見出す思いやりを持つ人であったりしたら、きっと大きなものを得ることができるでしょう。

おそらくはこの人この人もこの本を読んでいたら、少し救いになるかもしれないと思うのです。

実はこの本はブログに書こうと何度も挑戦しているのですが、その度にけっこう辛くなり、なかなか筆を進めることができないでいます。

聖なる予言

聖なる予言 (角川文庫―角川文庫ソフィア)

聖なる予言 (角川文庫―角川文庫ソフィア)

20年くらいまえにベストセラーになった本で、今読むといささか時代がかった感じがするので、社会の変化はほんとうに激しいなと感じます。

スピリチュアルな自己変革の道を冒険小説の形で書いた本で、非常に読みやすく、よくまとめられています。

「読みやすい」というところが気に入っており、今でも時々読み返すことがあります。

アミ 小さな宇宙人

アミ小さな宇宙人 (徳間文庫)

アミ小さな宇宙人 (徳間文庫)

主人公の少年が、自分より幼く見える宇宙人のアミと出会い、別の星々の別の社会をかいま見るというファンタジーです。

この本に描かれている社会は、おそらく人類が遠い未来に実現する社会に似ているとサポンテは考えています。現代から考えるととても衝撃的ですが、次に来る社会はとても衝撃的だと言われているので、なんとなくこんな世界になるのではないかと思っています。かなり遠い未来ですが。

全三巻になっていますが、最初の本を読むだけでも良いと思います。

キツネのパックス

キツネのパックス―愛をさがして―

キツネのパックス―愛をさがして―

離ればなれになった少年とキツネがお互いを探して旅を続ける中での、それぞれの自立をそれぞれの視点で追っていく物語です。

物語の世界では戦争が起きていて、それが離ればなれにならなければならなかった理由でもあるのですが、動物の視点から見た戦争という描写が鮮烈で心に刺さるように感じられました。

淡い予感が感じられる物語の最後に向かってページに引き込まれるように感じます。結末は淡い悲しみと確かな希望を感じる感動の物語です。

さいごに

ちょっと押し付けがましいでしょうか。でもよく読まれている本もあるので「もう読んだことあるよ!」と逆に言われるかもしれませんね。

眺めてみると、できるだけお薦めしやすいように長過ぎない本を選んでますね。

重たい本ばかりではなく、軽く読める感じの本も選んでみました。

だれか親しい友人が家に遊びにきたときにゲストルームに置いておいて、暇つぶしに読んでもらったり、その内容について会話を楽しめたら、などと考えています。

いつかそんな家に住めたら、いや、その前にそんな友人ができたら...。