薔薇十字会の神智学―シュタイナー講演集 (Mind books)
- 作者: ルドルフ・シュタイナー,西川隆範
- 出版社/メーカー: 平河出版社
- 発売日: 1985/02
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
「薔薇十字会の神智学」を読み終わりました。ひととおり、通読しました。
だから何だと思われるかもしれませんが、サポンテにはけっこう骨の折れる読書で、もう「通読した」ということだけで一つのイベントと言っても良い、自分で自分を褒めてあげたい作業でした。
そもそもが難解でしたし、「これ、なんのための知識?」という疑問が拭いきれず、読み進むのが苦痛でした。
それでも読み進めるべき理由は最後の方に書かれていました。
よく、人間の本質の諸構成要素、人類の進化、さまざまな惑星紀の発展について語るのは不必要だと考える人もいます。美しい感情を自分のものにしようとするだけで、真剣に学ぼうとはしないのです。しかし、魂が非常に美しい感情と同化しても、それだけでは高次の世界に至ることは不可能なのです。薔薇十字的神智学は感情を刺激しようとするのではなく、霊界の壮大な事象を通して感情を目覚めさせようとするのです。感情を誘発するような仕方で人に対するのを、薔薇十字会員は恥知らずなことだと考えます。 薔薇十字の導師は人類の進化を語り、感情がおのずと目覚めるようにするのです。師は宇宙空間における諸惑星の発展を目に見えるように語ります。弟子の魂がこの宇宙的な事実を体験すると、魂に広大な感情が押し寄せてきます。直接、感情に向かうべきだというのは正しくありません。それは単なる無精にすぎません。薔薇十字的神智学は、事実そのものに語らせます。思考が感情に流れこみ、圧倒的な印象を与えます。これが正しい道です。人間は自らの内から感じるものによってのみ、至福を体験できるのです。薔薇十字の導師は宇宙の事実そのものに語らせます。これが最も個人的なものを超克した学習の方法です。
別の書籍ですが、次のような記述もありました。
人智学は、物質界における通常の生活において私たちに役立つだけではありません。物質界においても、身体を脱した死と再受肉のあいだの状態においても役立つものなのです。(中略) 人智学が私たちに提供する最高のものが、安易に手に入れられる、と思ってはなりません。
- 作者: ルドルフ・シュタイナー,西川?範
- 出版社/メーカー: 風濤社
- 発売日: 2018/12/25
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
なるほど、この本に書かれているような概念全体を思考の中に浸透させることが大切で、その思考から広大な感情へと至ると。最初に書いておいておくれよ。
これは、いずれまた二度三度と読んでみて自分のものにしていく必要がありそう。いや、サポンテの場合、一生をかけても自分のものにできるかどうか怪しいものですが。