- 作者: ルドルフシュタイナー,新田義之,佐々木和子,市村温司
- 出版社/メーカー: イザラ書房
- 発売日: 2000/05/25
- メディア: 単行本
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挨拶
前回の記事からずいぶん時間が経ってしまいました。毎年この季節、サポンテは野山を忙しく駆け回っているので勉強の時間が取れません。読書だけはしてますけどね。
免責
このノートは、抽象度が低く、別の言い方をすると、かなり本の内容が詳細に反映されているものになっています。したがって、一部の公開にとどめようと思います。
思いますが、この記事は続きます。すみません。
本の内容
この本は今日の「生態動的農法」あるいはカタカナ語で「バイオダイナミック農法」と呼ばれている農法の始祖「ルドルフ=シュタイナー」による講演録で、「生態動的農法」の書籍の日本語で刊行されているものの中で草分け的な存在になります。
講演は1924年6月7日〜6月16日まで開催されたものです。
ノート
ノートの作り方
このページを作っている途中で、目次の方に各講の内容について小見出しのようなものが記されているのに気づきました。それを水色の文字で書き入れました。前のページではそれが無いのでアンバランスな感じになっています。第二講のノートは次の「段落24〜35」で終わりですが、そこまで同じ作り方をしました。しかし次からはまた異なるノートの作り方にしようと思っています。振り返ってみて、この作り方だと今ひとつパッとしないというか、何かが違う気がします。
まず長くなりすぎるきらいがあります。それに図の所為かもしれませんが色数が多く、紙面が雑然としています。紙媒体である以上は編集力に制限がかかり、なかなか難しいのかもしれませんが、ちょっと反省点が多いノートです。
図を間違えました
左のページの図は、本の中に在るのではなく、自分で理解するために加えたものです。後に六講を読んでいる時にこの図、すなわち自分の理解が間違っていることに気づきました。ですので、この図はいずれ描き直す予定でいます。
ケイ石によって大地から放射される宇宙的諸力は、そのまま根にではなく一度地上側に出てから植物に吸収される、という道を辿るようです。たしかに第二講本文を読み返すとそう読めます。
やはり難解です。
講演録だからなのか
読み始めたとき、講演録という性格上、ある程度、話が脱線したり散漫になったりするのは仕方が無いのだろうか。しかしシュタイナー自身の手(正確には口述ですが)によるバイオダイナミック農法のテキストはこれしかないからなんとか読破しなければ。そう思っていました。
しかし腐っても鯛。講演録でもシュタイナーの著作です。そのような落ち度があるとは考えにくい。これは、敢えてこのような構成になっているはず。
統計学入門を読み終えた後、もう一度全体を俯瞰したとき__これは全部読んだからこそ俯瞰できるようになったのですが__初めに読んだときは見えていなかったものが見えるようになりました。これは全体を読み終えた後でもう一度(あるいは何度も)読み直すことで、またさらに別の意味や示唆を発見できるのでしょう。
この本の中でも、農場だけを観察するのではなく、植物単体や動物の個体だけを観察するのではなく、ましてや肥料成分だけに注目するのではなく、天体の運行も視野に入れた全体を観察することで、初めて実際のところが理解できると、繰り返し、様々なたとえを用いて書かれています。
シュタイナーの他の著作でも、やはり同じようなことが強調されています。詳細にいくら分解したところで全体の中でそれがどのようなものなのかを観察しなければ、本当に観察したことにはならないと。
ただし、わりと解りやすく書かれた統計学入門のような本とは違います。もともとシュタイナーの思想が難解な上に、農業という広範な知識が求められる分野ですから、きっとこの本は永い間飽きること無く向き合える本になりそうです。
図書館にあるのですが。