サポンテ 勉強ノート

サポンテの勉強ノート・読書メモなどを晒します。

リップクリーム ういろう味 -低刺激、無味無臭のリップクリームを探して-

経験上、リップクリームは無味無臭が良いと思い、ついでに非常時には他人と共有することがしばしばあるため、低刺激で無味無臭のものを探していました。

パックスナチュロン リップクリーム

パックスナチュロン リップクリーム

  • 発売日: 2006/11/13
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品

こちらはパッケージに無味と書いてあったので試してみたのですが、なにやら懐かしい味がします。

最近、それが「ういろう」の味だと気がつきました。名古屋出身なので子どものころはよくおやつに「ういろう」を食べました。今でも大好きな「ういろう」。このリップクリームはなぜかその味がします。

低刺激かつ無味無臭のリップクリームでは以下のものがお勧めです。こちらは「ういろう」の味も他の味もしません。

アトピタ ベビーリップ

アトピタ ベビーリップ

  • メディア: ヘルスケア&ケア用品

刑罰0号 (西條奈加 徳間書店)

はじめに

犯罪の加害者に被害者の被害時の状況を体験させる刑罰0号。刑を執行された加害者に、執行後も被害者の人格が残ってしまい...。

刑罰0号 (文芸書)

刑罰0号 (文芸書)

刑罰0号 (徳間文庫)

刑罰0号 (徳間文庫)

本の感想

図書館で出会いました。

はじめはアニメやマンガにありがちな SF だなとは思ったのですが、西條奈加がどのようにその世界を描くのかとても興味をそそられたので選びました。

作者は、刑罰がもたらすものについてもう少し「問い」を掘り下げます。

実際にそのような刑罰が存在した場合、受刑者の精神にもたらす結果は?そのような装置の開発者の野心と倫理の葛藤は?運用は適正に行われるのか?技術が流出した場合どのような脅威となりうるのか?

読者の想像を超えるそれらの「問い」により、帯に書かれている通り予想できない展開が続き、最後まで楽しく読ませていただきました。

同じ作者の他の本

西條奈加の本は三冊目です。図書館に並んでいるものをみるだけで多くの著作があることが分りますが、タイトルだけを眺めていると時代物が多いのでしょうか。

秋葉原先留交番ゆうれい付き

秋葉原先留交番ゆうれい付き

睦月童(むつきわらし) (PHP文芸文庫)

睦月童(むつきわらし) (PHP文芸文庫)

「広く浅く」を信じてはいけない

 こんにち、「『深く狭く』よりも『広く浅く』さまざまなことを身に付けるべき」ということを口にする人が非常に増えています。この記事では、その傾向に若干の異論をとなえたいと思っています。

広く浅くのイメージ

 広く浅くといわれるとき、みなさんはどのようなイメージを持つでしょうか。恐らくは下のようなイメージではないかと思います。

f:id:saponte:20191103233555p:plain
広く浅くのイメージ

 反対に、狭く深くのイメージは以下のような感じでしょうか。

f:id:saponte:20191103233627p:plain
「狭く深く」のイメージ

 しかし「広く浅く」と口にする人の実際のところを詳しく聞くと、上記のイメージとはたいへん異なる印象を受けるのです。たとえば以下のようなブログです。

今の時代、「深く狭く」より「広く浅く」学ぶべき - 人生逆転のマレーシア留学

 このブログを書いた方は

「今の時代は、広く浅く物事を学んだ方がいいんじゃないか?」と思っています。

とブログの冒頭で書きますが、続いて以下のようにも書いています。

個人的に、身につけておきたい3つの知識

①:会計

②:マーケティング

③:IT

 この方の10年後のスキルポートフォリオは__現在望んでいるとおりに順調に進んだとすれば__以下のようなイメージになっているはずです。

f:id:saponte:20191103233659p:plain
10年後に予想されるスキルポートフォリオのイメージ

 つまり、けっして浅くない。「『かなり深い』とまでは言えないかもしれないけれど、けっして浅くはない強みをいくつか持っている」と言うことができます。

 さらにこの方は、今後の展望について次のように書いています。

アメリカ人の転職回数は約10回前後と言われています。

会社で働く→スキルを身につける→転職

こういった働き方をする事で、"広く浅く"学ぶ事ができるからです。

 この方がそうした働き方を実践できたとしたら、20年後のスキルポートフォリオは、たとえば次のようなイメージになります。

f:id:saponte:20191103233728p:plain
20年後に予想されるスキルポートフォリオのイメージ

 すばらしい。

「広く浅く」を言葉どおり受け取ってはいけない

 「広く浅く」と言ってる多くの人は、実際には「広く深く」生きています。少なくとも「浅い」のレベルが違うと思った方が良い。

 『読書する人だけがたどり着ける場所(齋藤孝)』という本に次のような記述があります。

「広く浅く」という言い方をしますが、一番いいのは「広く深く」です。「広く」と「深く」は両立します。というか、ある程度広さがないと深みに到達するのは難しくなるのです。深さの要素には「つながり」があるからです。

 あることについて深く知っているとして、その知識はそれだけでは「点」です。でも、一見関係ないような別の事柄について深く知ったとき、それぞれの点がつながることがあります。点がつながって面ができていきます。

 そうなると、まったく新しい事柄についても、簡単に深く知ることができますし、すでに知っていた事柄もさらに深堀りできるようになるのです。

 一つのことを深く知ろうとする中でも、興味が自然と枝分かれしていくので、勝手に広くなってしまうという面もあるでしょう。教養のある人は、「広く深く」をやっています。

 言葉どおり「広く浅く」を受け取ってしまった人は、ほんとうに広く浅く、最初に挙げた図のようなイメージで、特に強みもなく生きていくことになります。このような人が中高年になって不況によるリストラなどの憂き目に会い、強みのスキルを何も持たず転職も起業もままならずに路頭に迷う。現在、この日本で起きていることは、こういうことではないでしょうか。

 「広く浅く」か「狭く深く」かという二元論は構図としてはわかりやすいのですが単純化が極端すぎて、このようなリスクを隠している思うのです。

ようするに、"広く浅く"学ぶ事で、あらゆる角度から物事を見る事ができます。

(前述のブログより)

 浅い必要はありません。ここは「広く学ぶこと」だけで良いかと思います。

 「狭く深く」生きている人はなにかと肩身の狭い昨今ですが、「広く浅く」もサポンテは危険であると考えます。

 「忙しい日常の中、自分のできる範囲で見識を広げる」ということを実践している方は多いでしょうし、反対に「業務範囲外だが類似分野で知識を深める」という人も多いでしょう。「まったくの門外漢だがやたらと詳しい」みたいな人も、ときどきいますね。人の生き方は「広く浅く」「狭く深く」のどちらかではありません。そのバランス型がもっとも必要とされているというのが、ほんとうではないでしょうか。

 もちろん人の生き方はそれぞれですから「広く浅く」もけっして否定はしませんが、それにはリスクがあり、広いけれど浅くはない生き方をしている人が「広く浅く」と言うのは実態と離れている分、無責任ではないかと思うのです。

「献血ポスター」とか「血液クレンジング」とかが話題になって血が騒ぐので献血に行った

結論から言うと献血できませんでした。

血液型ストラップ (B型)

血液型ストラップ (B型)

続きを読む

内向型人間のための人生戦略大全 (シルビア=レーケン著、CCCメディアハウス)

内向型人間のための人生戦略大全

内向型人間のための人生戦略大全

三年前の感想

この本は三年ほど前に読んで、そのとき感想も既に少し書いていました。以下、その時の感想です。


つい最近スーザン=ケインさんの TED を見てから同カテゴリの書籍を探して購入。その時は急いでいたので、あまり考えずにこの本を手に取ってしまいましたが、結果はとても良かったと思います。

印象に残ったのは「自己認識と自己肯定は密接に関わっています」という言葉でした。外向型人間が評価される社会にあって自己肯定できなかった内向型人間の私は、どこか自己認識をも避けていた気がします。

本書では外向型人間が評価される傾向の強い現代社会が作られた歴史的経緯も少し触れられています。

続きを読む

親しい人に贈りたい本10冊

狭い範囲の本しか読んでいないのがバレバレですが、「親しい人に贈りたい」というテーマで本を10冊選んでみました。

サポンテはきっと心が狭いので__すくなくとも自身ではそう思っているので__あまり「人生の見識を広げる10冊」とか「たくさんの人がこれを読めばもっとやさしい世の中になると思う10冊」などという大きい風呂敷を広げることはできません。

少しだけ、サポンテの中身を知ってほしいと、そんな感じで選んでみました。

イオマンテ

イオマンテ めぐるいのちの贈り物 (北の大地の物語)

イオマンテ めぐるいのちの贈り物 (北の大地の物語)

このブログの最初に紹介した本です。

おそらく本棚にずっと残るであろう...と言いたいのですが現在手元にありません(笑)。

しばらく絶版でしたが新装版が出たみたいですね。

この本を初めて読んだときの衝撃は忘れられません。

人は他の生き物の命を奪い、それを食べて生きています。ですが、多くの人はそのことを言葉としてしか理解していません。この本は、抽象的なことでしか知らなかった現実を突きつけられたような、切実で衝撃的な感動がありました。胸の真ん中をガツンとぶん殴られた後で、身体の中心から熱いものがこみ上げてくる、そんな衝撃がありました。

以前手に持っていたとき周りの大人に薦めても見ましたが、皆さん一様に驚き、感動していました。

児童書で、子どもに読み聞かせをしてあげたら30分くらいの分量でした。読む分には短い時間で読むことができる本ということもあり、より人に薦めやすいかもしれません。もちろんそれだけではなく、内容から言ってもなにをおいても最初にお薦めしたい本です。

毒になる親

毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)

毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)

児童の虐待について被害者側の視点から、それをどのように乗り越えていくか書かれた本です。

これはたぶん、多くの人が読んでおいたほうが良いと思う本です。ここに書かれている話は特殊なケースではなく、わりと一般的なことがらであると考えるからです。

虐待を受けた子どもは、その心の傷に由来する厭世観と、親に対する憎しみを感じてしまうスティグマから、精神的に四面楚歌という感じにあり自身への癒しの道のスタート地点にすら立てない人も少なくありません。この本は力強く、親を憎んでも良いこと、しかし自分自身を癒していく責任を持つのは自分自身しかいないことを訴えかけます。

もし自分が「十分に幸せな子ども時代を送ってきたと言えるだろうか」と少しでも感じているなら、一読の価値があります。多くの人は自身の不幸を過小評価する傾向があるためであり、虐待を受けた子どもほどむしろその傾向が強いためです。

サポンテは、そのような苦しみの中にある人を知っています。その人の側にいて、その人が自分の人生を癒す手伝いとしたいと思っているのです。

レモンの図書室

レモンの図書室 (児童単行本)

レモンの図書室 (児童単行本)

レモンの研究に取り付かれた父と暮らし、母が遺した本たちをいつか読むことを夢見る本好きの少女のおはなしです。

物語ですが、半分くらいノンフィクションではないかと思える内容で、かつ重要な情報が宝石のようにちりばめられているように感じました。

本好きの少女が主人公なので児童文学のくくりかもしれませんが、明らかに大人向けの内容です。

人間理解からの教育

人間理解からの教育 (ちくま学芸文庫)

人間理解からの教育 (ちくま学芸文庫)

最近ブログを書きました。シュタイナー教育を志すものが最初に読むべき本として推奨されている本ですが、シュタイナーの人間観の入門書でもあるかと思います。

サポンテはシュタイナーに出会ってから、これはもう避けて通れないものだと感じており、今後どんなリストを作ろうとも何かしら一冊はシュタイナーの本が入ることでしょう。

星を数えて

星を数えて

星を数えて

デイヴィット=アーモンドの自伝的な小説です。作者の出身地であるイギリスの片田舎を舞台に、フィクションとノンフィクションを織り交ぜながら書いたとのことです。貧しい暮らし、罪の告白、理不尽な環境。そんな中でもにじみ出るような家族への愛情。とてもリアルな話でありながら、ファンタジーものを読んだ後のような優しい気持ちになれる不思議な本です。

同じ作者の「[火を喰う者たち]」(https://amzn.to/32i4ib1)とどちらにするか迷いましたが、読後の衝撃が強かった「星を数えて」のほうを選びました。

火星の話

火星の話

火星の話

主人公の男の子(高校生)が火星人を自称する同級生の女の子に恋をするという内容の、とても気軽に読める本です。

SF というわけでもないですし、天文学や星座のおはなしが出てくるわけでもないのですが、どことなく宇宙に対する憧れがしみじみわいてくるような、そんな気がします。

特になにか「タメ」になる本というわけではなく、純粋に楽しむための本としてお薦めです。

内向型人間のための人生戦略大全

内向型人間のための人生戦略大全

内向型人間のための人生戦略大全

これはもし贈りたい相手が生粋の外向型人間だった場合などは見向きもされないかもしれませんが、聞く耳を持ってくれていたり、他者とふれあうことで自らのものの見方を広げることに意義を見出す思いやりを持つ人であったりしたら、きっと大きなものを得ることができるでしょう。

おそらくはこの人この人もこの本を読んでいたら、少し救いになるかもしれないと思うのです。

実はこの本はブログに書こうと何度も挑戦しているのですが、その度にけっこう辛くなり、なかなか筆を進めることができないでいます。

聖なる予言

聖なる予言 (角川文庫―角川文庫ソフィア)

聖なる予言 (角川文庫―角川文庫ソフィア)

20年くらいまえにベストセラーになった本で、今読むといささか時代がかった感じがするので、社会の変化はほんとうに激しいなと感じます。

スピリチュアルな自己変革の道を冒険小説の形で書いた本で、非常に読みやすく、よくまとめられています。

「読みやすい」というところが気に入っており、今でも時々読み返すことがあります。

アミ 小さな宇宙人

アミ小さな宇宙人 (徳間文庫)

アミ小さな宇宙人 (徳間文庫)

主人公の少年が、自分より幼く見える宇宙人のアミと出会い、別の星々の別の社会をかいま見るというファンタジーです。

この本に描かれている社会は、おそらく人類が遠い未来に実現する社会に似ているとサポンテは考えています。現代から考えるととても衝撃的ですが、次に来る社会はとても衝撃的だと言われているので、なんとなくこんな世界になるのではないかと思っています。かなり遠い未来ですが。

全三巻になっていますが、最初の本を読むだけでも良いと思います。

キツネのパックス

キツネのパックス―愛をさがして―

キツネのパックス―愛をさがして―

離ればなれになった少年とキツネがお互いを探して旅を続ける中での、それぞれの自立をそれぞれの視点で追っていく物語です。

物語の世界では戦争が起きていて、それが離ればなれにならなければならなかった理由でもあるのですが、動物の視点から見た戦争という描写が鮮烈で心に刺さるように感じられました。

淡い予感が感じられる物語の最後に向かってページに引き込まれるように感じます。結末は淡い悲しみと確かな希望を感じる感動の物語です。

さいごに

ちょっと押し付けがましいでしょうか。でもよく読まれている本もあるので「もう読んだことあるよ!」と逆に言われるかもしれませんね。

眺めてみると、できるだけお薦めしやすいように長過ぎない本を選んでますね。

重たい本ばかりではなく、軽く読める感じの本も選んでみました。

だれか親しい友人が家に遊びにきたときにゲストルームに置いておいて、暇つぶしに読んでもらったり、その内容について会話を楽しめたら、などと考えています。

いつかそんな家に住めたら、いや、その前にそんな友人ができたら...。

「ただの傍観者」から「卑劣な傍観者」になりたがる人たち

グレタさんについての賛意

2019年09月23日、ニューヨークの国連本部で開かれていた気候行動サミットにてスウェーデン出身のグレタ=トゥーンベリさんが語ったことについて、まずはじめにことわっておきたいのですが、彼女の主張する内容は正しく、彼女の怒りはきわめて正当であると考えており、サポンテは双手を上げて賛同します。

【日英対訳】「言い逃れは絶対に許さない」国連気候行動サミットで16歳の活動家グレタ・トゥーンベリさんが行った怒りの #HowDareYou 演説(2019.9.23)|戦いのノート|note

すでに他の人がほとんどのことを書いてくれているので、サポンテが新たに語るべきことは何もないように思えます。

地球環境危機は手遅れ寸前。冷笑などしている場合ではない。 - 読む・考える・書く

それでも書かなければならないのは、やはり危機的状況にあることをひとりでも多くの人が声を上げ、より多くの人にしらせなければならないためです。

続きを読む