サポンテ 勉強ノート

サポンテの勉強ノート・読書メモなどを晒します。

ポティラ ― 妖精と時間泥棒( コルネーリア・フンケ 著, 浅見昇吾 翻訳 WAVE出版)

本の紹介

ポティラ―妖精と時間泥棒

ポティラ―妖精と時間泥棒

悪い読書メモはあんまり書きたくないのですが、けっこう傷ついたので記します。

悪い人間によって妖精の丘から追い出されてしまった妖精の女王ポティラと人間の少年アーサーが、力を合わせて妖精の丘を取り戻すまでのお話です。

とにかく罵りあい

冒頭、悪者が無邪気に踊っている妖精達を伺いながら口汚く罵ります。帽子を奪われ妖精の丘から追放されたポティラは人間の子どもアーサーと出会いますが、アーサーの弱い心や妖精についての知識の無さなどについて徹頭徹尾罵り続けます。

アーサーの方は人間生活の中でも同居の双子に酷い仕打ちや悪口雑言を浴びせ続けられています。

森の中に入っても、そこには妖精に敵対するものもあり、やはり台詞の端々に悪意がにじみ出ます。

クライマックスにおいて悪者は意外な知恵者(悪知恵ですが)であることが分りますが、冒頭の口汚さとのギャップにとても違和感があります。

結局ポティラは妖精の丘を取り戻しますが、協力してくれたアーサーに対する心ない言葉へのフォローは何も無く、且つ、物語を締めくくる言葉によって、アーサーもまた暴力に毒されてしまったことが分ります。なにも救いの無いおはなしでした。

心荒む一冊

読んでいて、かなり心が荒んでいくのが分りました。デイヴィッド=アーモンドの作品を読んでいるのとまるで逆の気持ちになります。

けっして、オーウェルズの1984年のように暴力が主題となっている作品というわけではないのです。これが児童書というのはどういうわけなのでしょうか。もしこれが古典であるのなら、暴力の支配が趨勢を極めた時代にあってやむを得ない文体であると納得もできるのですが、どうも現代作家の手によるものであるようです。そればかりか、けっして低くない評価を得ている作家であるようなのです。

どうにも、いろいろな意味で残念な本に出会いました。

星を数えて

星を数えて

関数ってなに? --- プログラミング初心者以前

「関数」をはじめから丁寧に

「関数というのはかなり問題のある訳語です」と何かの本で見かけました。どの本だったのか失念してしまいましたが、プログラミングにおいては私も同じように感じます。

現在の世界では「関数とは何か」ということを理解するのは大変重要ですが、これを初心者にちゃんと解りやすく書かれた文章がほとんど有りません[^1]。これは初心者以前の用語であって、初心者向けの書籍であってもすでに知っている前提です。

関数なら学校で習った?

関数という言葉は中学校の数学でも登場します。しかしながらコンピュータで言うところの関数は、中学数学で習う関数の概念とはかなり異なり、また高校数学以降で習う関数の概念とも若干異なるため、ちゃんと説明を受けて理解しておかないと、続く学習に支障が出ます。いわゆる「つまづき」になってしまいます。

そもそもプログラミングは小学生から学ぶことになりそうです。中学数学を学ぶまで待つわけにはいきません。小学生のうちはカリキュラムの中にまだ関数の概念を持ち込まないのだとしても、覚えの早い子は自分で手を伸ばしてどんどん学んでいきます。そうした時に応えられる情報が必要です。

この記事は小学生に向けて、あるいは、プログラミングを学ぶ小学生に応える立場にいる大人に向けて書いたものです。また、数学における関数について説明したものではありません。

続きを読む

ジュビリー (パトリシア=ライリー=ギフ著、さ・え・ら書房)

ジュビリー

ジュビリー

  • 作者: パトリシア・ライリーギフ,Patricia Reilly Giff,もりうちすみこ
  • 出版社/メーカー: さえら書房
  • 発売日: 2017/10/27
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る

すべての子ども達には無限の可能性が

母親に捨てられたジュディスという女の子は、置き去りにされた家に住む叔母さんと暮らしていました。叔母さんはジュディスのことをジュビリー__「最高の喜び」と呼んで愛情深く接しています。しかし母親に置き去りにされた記憶から、それ以来、声を出すことが出来なくなってしまいました。またそれが友だちとうまくなじめない原因にもなり、心を痛めることが重なってしまいます。叔母さんのことは大好きですが、叔母さんの誕生日に母親から届いたカードの内容がとても気になります。

著者はブルックリンで20年間小学生の教師をしていたとき、移民の多い土地柄、この本のジュディスのように選択性無言症の子どもや、そうでなくても英語が話せない子どももいたそうです。もちろん移民である以上、そのご両親も同様の不安の中で生活しているはずで、その中の子ども達は学校でも家庭でも心安らかにいられないかもしれません。

その中でもときおり、子ども達から勇気をもらう出来事があるようです。それは著者にとってほんとうにジュビリー__最高の喜びである出来事なのでしょう。

ジュディスも、やがて母親が自分を置いていった理由や友だちが自分を避ける理由の中に自分の非がなかったことを知り、自分を愛してくれる人(叔母さん)がいること、自分の愛するもの(犬)がいること、最高の喜びの中に生きていることに気づきます。

すべての子ども達には無限の可能性があること、すべての子ども達の中にジュビリーが存在することが信じられる物語です。

ドラゴン・キーパー 最後の宮廷龍(キャロル=ウィルキンソン著、もきかずこ訳 金の星社)

ドラゴン・キーパー 最後の宮廷龍

ドラゴン・キーパー 最後の宮廷龍

本の紹介

名前のない奴隷の女の子がぬれぎぬから龍守りの主人の元に居られなくなり、龍とネズミとともに旅に出ます。龍は、古代中国の皇帝がその権威のために手元においておいた宮廷龍の最後の生き残りでした。

続きを読む

プログラマの成果物はソースコード

はじめに

プログラマの成果物は__いろいろありますが、主にはソースコードです。

というと「当たり前のことだ」と思うでしょうか。しかし「動くプログラムだろう?」という人も多いはず。

続きを読む

小さな可能性(マルヨライン=ホフ著 小学館)

小さな可能性 (児童単行本)

小さな可能性 (児童単行本)

本の紹介

小さな女の子キークのパパはお医者さん。困っている人たちを助けるために紛争地域に出かけていきますが心配でなりません。パパが無事に帰ってくる可能性を少しでも大きくするためにキークがしたことは...。

続きを読む

Visual Studio で(Git の)コミットする前に気をつけるべきこと

Visual Studio で Git を使った開発

Visual Studio ではプロジェクトに含まれるファイルの一覧を保持するファイルがあります。すなわちプロジェクトファイル(「.csproj」「.vbproj」など)です。開発作業ではファイルを追加->ステージング->コミットを繰り返していきますが、ファイル単位でコミットを分割したい時があります。例えば「画面001の開発を完了」という感じのコミットを作りたいけれども実際には次の画面のファイルも一部既に用意してある、と行った場合です。まだコミットに含めたくないファイルですがプロジェクトファイルにはプロジェクトに含まれているものとして、すでに記述があります。このままコミットしてしまうと、コミットしていないファイルの参照も含まれてしまうことになります。プロジェクトファイルを除外して画面001のファイルだけをコミットするとどうなるでしょうか。他の人にはそのファイルはプロジェクトに含まれないファイルと見えてしまいます。いずれにしても他のメンバーには状況が解りません。ひょっとしたらビルドが通らないかもしれず、一時的にせよ迷惑をかけることになるかもしれません。

続きを読む