サポンテ 勉強ノート

サポンテの勉強ノート・読書メモなどを晒します。

読書について (1)

 本を読むことについては、いろいろな視点があると思いますが、その中からいくつか思ったことを書きます。長くなったので記事は分割します。今日は前半です。

  1. きれいに読む
  2. 本を読む理由
  3. 言葉を補給する
  4. ユニバーサルデザインフォントという希望
  5. 本について書かれた本を読む
  6. 文庫本が好き

きれいに読む

 読書術の本などを読むと、その中に「本を汚く読むべき」ということを書いてあるものがいくつかありました。「汚く読む」とは、本を読みながら気になった分に傍線を引いたり、気になったページに折り目をつけたりして「汚しながら」読む読み方です。その方が、後で参照したりするときに便利ですし、内容が頭に入りやすいとのことです。

 サポンテは本を奇麗に読みます。「奇麗に」とは、「汚く」の反対になるべく本を傷つけないように読む読み方です。貧乏性なのかもしれませんが、つい再利用のときのことを考えてしまうのです。サポンテは古本屋をよく利用しますが、何度か傍線を引いた本に当たってしまって(しかも特に安くはなっていませんでした)残念な思いをしたことがあります。

 汚く読むのはべつに構いませんが、それを市場に戻すことは差し控えていただきたい。傍線が引いてあると、どうしてもその部分が強調されてしまい、著者の意図だけでなく「まったく他人の意図」というものに意識が引き摺られてしまいます。それは、その他人にとって重要かもしれないけれど自分に取っては重要でないところかもしれず、自分にとって重要な一文に出会える機会に少なからぬ影響を与えてしまうことを意味します。

 汚く読むことを否定はしませんが、そうしたらその本は生涯手元に置くか捨てていただきたいと思います。そういうことで、サポンテは基本的に奇麗に読みます。例外的というか、次のような本は書き込みをしたり、切って読んだりすることもあります。

  • 生涯手元に置くことが間違いない本
  • 寿命が短い本。たとえば雑誌とか、技術本(衰勢が激しいため)
  • 通勤中や出先でも読みたいけれど嵩張るかさばる
  • 勉強会に使うため書き込みが必要な本

 技術本は栄枯衰勢が激しく、技術的に時代遅れになると古本に出しても価値がないことも多い。価値ある技術は時代に合わせた新版が出るので旧版は用を為さなくなる場合があるためです。

 こうした例外を除いて、本はなるべく大切に読みます。それは自分以外の誰か次の読み手に__それは親しい人かもしれないし、そうでないかもしれないけれど__バトンを受け取った人がその人なりに本を読んで体験することを大切にしてほしいと思うためです。

本を読む理由

 本を読む理由については多くの人が多くのことを語っています。それは人によっては一つしかなかったり自明のことだったりするのかもしれません。

 「楽しむために決まっているじゃないか」「新しい知識を得るためさ」など。しかしいざこの問い__「何のために本を読むのか」「ほんとうにその理由だけか」__に向き合ってみると様々な理由を思い浮かび、実はすっきりと答えることが意外に難しいと気づかされます。

 そうしてしばしば人はこの問いから逃れるために「そういえば何のために本を読んでいるのだろう。楽しむだけに読んでいるのであれば時間とお金のムダだ。何かを読んで楽しみたいのならスマホで何かSNSに流れてくるものを読めば良いし、新しい知識を得たいのであればネットニュースで十分だろう。本を買って読むなど時間とお金のある人のする贅沢ごとだ」などと考えてしまうのです。

 しかしながらネットニュースで得られる情報と読書によって得られる情報では「1対100」くらいの濃度の差を感じます1。ネットニュースやブログで得られる情報は意外と少ない2。また、そうした媒体は多くの人に読んでもらうために、あえて難しい言葉や漢字を使わないように書いているため語彙が少ない。そうしたものだけに触れているような環境になってしまったら、読み手の知識も語彙も少なくなってしまいます。サポンテも実はそのように意識的にブログを書いているので何をか言わんやなのですが3

 また恐らくは感情の種類も減ってしまうのではないかと思います。感情の語彙と言っても良いかもしれない。感情の種類をあらわす言葉に「喜怒哀楽」というものがあります。これが「四大感情」とでも言うべき感情かもしれませんが、こうした「N大○○」というものがあると、どうしてもそれ以外のものが無視されがちになります。人間が必要とする六大栄養素が明らかになり、ビタミンが発見されるまでそれが軽視されてきたように(更に言うならビタミンの発見後、長らくポリフェノールが無視されてきたように)。肥料の三大成分、窒素-リン酸-カリウムが発見されると、明らかにそれ以外を無視した化学肥料が土壌を疲弊させたように。

 人間は喜怒哀楽以外にも複雑な感情を持つことがあります。それを読書を通じて擬似的にでも体験することは、大きな意味を持ちます。『イオマンテ』に登場する男の子の感じたような葛藤を、いったい現代人は日常生活の中で体験することが出来るでしょうか。『不滅のあなたへ』に出てくる「俺はどうして俺なんだろう」と言ったときの感情を、本に依らずにどれだけの人が体験できるでしょうか。そして、こうした感情を体験した後でも「それは自分には必要ないものだった」と言い切ることが出来るでしょうか。質問を替えるのならば、本を読む前の自分に戻りたいと思うでしょうか。

イオマンテ めぐるいのちの贈り物 (北の大地の物語)

イオマンテ めぐるいのちの贈り物 (北の大地の物語)

  • 作者:寮 美千子
  • 出版社/メーカー: ロクリン社
  • 発売日: 2018/02/08
  • メディア: 大型本

不滅のあなたへ(1) (講談社コミックス)

不滅のあなたへ(1) (講談社コミックス)

 ときにそれらは「なんとも言えない感情」とあらわされることがありますが、それを「なんとか明確に言い表してくれる」のも本__あるいはまた違った形の芸術だったり__です。

 人間の持ちうる感情の多くは、古典の中にすでに描かれていると言われています。その他、現代の文学や芸術には現代にしかない独特の雰囲気や感情というものが描かれています。それらは日常生活の中で得難い感情を__あるいは心の栄養と言い換えても良いかもしれません__補いバランスをもたらしてくれる役目を持っていると思うのです。

 そのために本を読むというのは、けっして「楽しみのため」だとか「知識を得るため」というものではなく、もう少し別の必要に迫られているのではないかと感じます。

 本を読むと、頭がよくなるとか、話題が豊富になるとか、そんな言われ方もされます。

 でも、読書とは、余裕のある人がするようなものではなく、もっと切実な栄養補給だと思います。

絶望読書 (河出文庫 か 34-1)

絶望読書 (河出文庫 か 34-1)


  1. 人によっては、読書により得られるものよりもセミナーなどに参加して人から話を聞いた方が更に良いという人もいます。サポンテは内向型人間なので、多くの人が集まるセミナーなどはとても苦手意識があり「本で読んだ方が良い」と感じてしまうのですが、そうでない人にとっては「知識だけを頭に入れる読書ではなく、セミナーに参加してもっと能動的に身につけたい」という方法はとても良いかもしれませんね。

  2. ネットでしか手に入らない情報ももちろんありますので、全てを否定するものではありません。

  3. 意識的に漢字を減らしたり、言い回しを易しくしたりすることがあります。ブログテクニックの一つです。かといってそればかりでは中身が薄くなったり、ひらがなばかり続いてかえって読みにくくなったりすることがあり、それは自分としては嫌なので、まあバランスですね。だから同じ文章の中で「出来る」と「できる」をどちらも使うなどということがあります。

Shift キーを素早く二回押すことで Clipy を起動する

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クリップボード拡張ソフトの Clipy

Mac でも Windows でも標準では一つのアイテムしかクリップボードに格納できません。サードバーティの拡張機能を使うと、クリップボードに格納したテキストの履歴を持つことができます。サポンテはクリップボード拡張ソフトを、職場の Windows では Clibor を、自宅の Mac では Clipy を使用しています。初めて導入したのは職場の Windows の方でした。導入した途端、それ以降は仕事に欠かせないものとなりました。同じような機能を持ついくつかの選択肢がありますが、Windows 用のいくつかのものは文字エンコーディングで難があったので、最終的に Clibor に落ち着きました。自宅の Mac では OS のバージョンによってコロコロ変わっています。現在 Catalina では Clipy です。

Windows のホットキーを自宅の Mac でも

最初に導入した Windows 用のクリップボード拡張ソフトはホットキーが「Shift を素早く二回押す」というものでした。以降、使うソフトを変えても同じホットキーで起動できるように設定をしています。Windows 用のクリップボード拡張ソフトは、ホットキー設定の中にこの「Shift 二回」がたいてい入っているのですが、Mac の場合そうではありません。だいたい、モディファイアキー(修飾キー)と何かのキーの組み合わせです。職場でも自宅でも同じように使いたいため、最初に慣れてしまった「Shift 二連打」で統一したいと思います。

幸い、Mac には Karabiner-Elements がありますので設定してみます。

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Karabiner-Elements を HHKB(JIS) で使う際の必須設定

先日新しくお迎えした MacBook ProKarabiner-Elements を導入します。

HHKB Lite2 のドライバと競合する

サポンテは HHKB Lite2 の JIS 配列を使っているのですが、これには Mac 用のドライバソフト があります。これを導入しないと Command ⌘キーが機能しないなど、とにかく使えないので必須です。

ところが Karabiner-Elements を導入して設定すると、この HHKB のドライバよりも優先されてしまい、Command ⌘キーがチルダに、英数、かなキーも無効になってしまいました。

サポンテは SandS や Emacs 変則キーバインドを使いたいため、Karabiner-Elements は必須です。あちらを立てればこちらが立たず。これは困りました。

Karabiner-Elements 側で HHKB ドライバと同等の設定をする

Karabiner-Elements 側で HHKB ドライバと同等の設定ができればひとまず問題はありません。ですが、「Karabiner-Elements HHKB」といったキーワードで検索してもなかなかヒットしません。意外とこの組み合わせで使う人って、少ないんでしょうか。

ちょっと違いましたがこのページを見つけたことで解決に至りました。

HHKB の JIS 配列で「英数」キー、「かな」キー、「左 Command ⌘キー」「右 Command ⌘キー」を有効にするための Karabiner-Elements の設定は以下のようになります。

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US 配列キーボード派の二重基準

サポンテは JIS 配列派

日本で主に流通しているキーボードには JIS 配列と US 配列の二種類があります。

シェアの8割は JIS 配列だそうですが、US 配列はエンジニアの方の一部に人気があります。

サポンテはエンジニアなのですが、JIS 配列派です。理由は単純で、職場で貸与される PC がそれしかないからです。

US 配列派の人の中には熱狂的な支持者がおり、強く US 配列を勧めてくることがあります。そしてその理由として様々なものがあるのですが、その中で「JIS 配列はブラケット(括弧)が縦に並んでいて直感的ではない」というものがあります。

サポンテは Emacs

話は変わりますが、世の中には様々なテキストエディタがあり、かつ栄枯盛衰がありますが、エンジニアの間で長い歴史があり人気もあるテキストエディタとして VimEmacs というものがあります。

この二つのエディタはその支持者の間で宗教論争が繰り返されてきた歴史がありますが、シェアでみると VimEmacs の倍のユーザ人口を持っています。

サポンテは Microsoft Excel を使っているときに、うっかり ESC キーを押して入力内容が全部消えるという「Vim あるあるミス」が多発したため Vim を諦めました。現在は Emacs キーバインドの変則版をキーリマップソフトで設定して様々なエディタと IDE を使い分けている状況です。

Emacs そのものを使っているとは言えないのですが、Emacs キーバインドを使っています。

二つのエディタはいずれも、ホームポジションからなるべく手を(指を)動かさずにカーソル移動ができるようにという思想から、以下のようなキーバインドを持っています。

Vim のカーソル移動・Emacs のカーソル移動

Vim ではコマンドモードで「j」キーを押すとカーソルが下に、「k」キーを押すとカーソルが上に移動します。左は「h」、右は「l」です。キーボード上でこれらのキーを探してみるとわかるように、右手のホームポジション近くに集中しています。

Emacs では Control キーと組み合わせて上が「p」、下が「n」です。それぞれ「previous」「next」の頭文字に由来があります。左は「b」、右が「f」です。それぞれ「backward」「forward」の頭文字に由来があります。

これらのカーソル移動を聞いてどう思うでしょうか。どちらのエディタも「直感的」とは言い難いのではないでしょうか。知らない人から見たらこんなカーソル移動のエディタに人気があるとは、にわかには信じられないのではないでしょうか。しかしながらエンジニアには、両者とも人気があります。これらのカーソル移動は、そのうち慣れるというか、タッチタイプと同じで「指が覚えてくれる」ので、使っているうちに無意識でできるようになるのです。

US 配列派の人たちの使っているエディタは?

さて、エンジニアの人にときどき居るという US 配列キーボード派の人たちと、これらのエディタを使っている人たち。どの程度重なっているのかは知りませんが、もし VimEmacs を常用エディタとして使いながら JIS 配列キーボードのブラケットの並び方に不満を述べ US 配列を選ぶ理由の一つにあげるような人がいるとしたら、それは二重基準と言えますまいか。

一方で直感的ではないエディタを難なく使いこなしながら、ブラケットの位置ごときがいつまでも仕事の枷になると本気で思っているのでしょうか。

サポンテはエンジニアとしてもちろん横書きの仕事ばかりですが、実際 JIS 配列を使いながらブラケットの位置で指が迷うようなことはありません。苦労した記憶もありません。

US 派の方々が口にするブラケットの位置についての講釈は、ほとんど「こじつけ」に思えます。

サポンテの考える US 配列の特徴

かく言う JIS 派のサポンテですが、US 配列の魅力的なところも実は理解できます。

豊富なラインナップ

なんと言っても魅力的なのは、とにかく選択肢が豊富なことです。日本のメーカーだけでなく海外のメーカーのものも選択肢に入れることができ、デザインの良いものも豊富にあります。この点はたいへん羨ましい。US 配列の一番のキラーポイントではないかと思います。

Enter キーが近い

JIS 配列では Enter キーが US 配列に比べてキー1個分遠いのです。

Enter キーは__おそらくどこの国でも__多用することでしょう。これがキー1個分と言え遠いのは積もり積もって大きな違いになるでしょう。

Command ⌘キーが遠い

反対に魅力的ではないところは、スペースバーが長すぎてモディファイアキー群が遠いところです。これは Enter とは反対にショートカットを使う際に不便な点です。

最近では親指の効用に気づいたメーカが US 配列でも短めのスペースキーを持つモデルを出してきました。こうした製品ならこの欠点はありません。

住めば都

そのようなわけでサポンテには JIS 派、US 派のどちらの言い分も__ブラケットの位置以外__理解できます。しかし今のところは JIS 配列を使い続けるでしょう。理由は先に書いた通り、職場でそれしか使うことができず、したがって、仕事で最大のパフォーマンスを出すためには自宅もそれに合わせて指が迷わないようにしておく必要があるためです1。反対に職場で US 配列を使わざるを得ない状況になれば自宅を US 配列にするかもしれません。

JIS 配列と US 配列の違いは結構あるのですが、使っていれば直に慣れるでしょう。住めば都と言うように、慣れればそれが自分にとって最も優れたものになります。皆さんにも、手に馴染んで一生ものと言えるような素敵なキーボードが見つかるといいですね。

PFU HHKB Professional2 Type-S 英語配列/白 PD-KB400WS

PFU HHKB Professional2 Type-S 英語配列/白 PD-KB400WS

  • 発売日: 2011/06/15
  • メディア: Personal Computers

PFU HHKB Professional BT 英語配列/白 PD-KB600W

PFU HHKB Professional BT 英語配列/白 PD-KB600W

  • 発売日: 2017/07/14
  • メディア: Personal Computers


  1. とか言いながら自宅 Mac のサポンテは職場の Windows で Command キーを探して指が迷うのですが。

海外にはない「ムダ」という概念

「もったいない」という概念を持たなかった世界

少し前(結構前)ですが、ノーベル平和賞を受賞したケニア人女性のワンガリ=マータイさんが来日した際に感銘を受けた「もったいない」という日本語を世界に広めることを提唱したというニュースがありました。

誰もが知っている当然の概念を世界は知らなかったのだということに、日本人からすればむしろ驚かされるニュースでした。

これは「言語はそれ自体、文化を持つ」ということをわかりやすく示す事例であったといえます。「もったいない」という言葉が生まれるためには、はじめに「もったいない」という概念が必要であるためです。他の言語圏に、その該当する言葉がないということは、概念自体が存在しない、そして必要とされなかった__歴史的になのか政治的になのかはわかりませんが__ことを意味しています。

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Finder にワンクリックでテキストファイルを作る - AppleScript アプリケーションをツールバーに登録する

プレーンテキストの威力

サポンテは、ちょっとしたメモからブログの下書きまで、なんでも「プレーンテキスト」書類で書いています。プレーンテキストは最強です。複雑さがなくファイルが壊れにくいため、最も安全なファイル形式と言え、古今東西、とくにエンジニアを中心に愛されるファイル形式です。

Mac を含む Unix 系 OS には touch というコマンドがあり、簡単に空のファイルを作ることができるのですが、cdto を使ってターミナルを開いてファイル名を入力して...とやるくらいならもうクリック一発でファイルを作ってほしい。

テキストエディタで少し書き始めてからメニューで「保存」を選び、場所を選んでファイル名を入力して...とやるのも面倒ですし、先にファイルを作ってから中身を書いていきたいという使い方をすることがサポンテは多いのです。

いっそターミナルだけで生活すれば良いではないかと言われるかもしれませんが、サポンテは Finder を結構気に入っています。Finder をアウトラインエディタのように使っているためです。

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新しい Mac をお迎えしました

7年ぶりに新しい Mac を購入しました。

MacBook Pro 13 スペースグレイです。

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