はじめに
先日投稿した、テア・マリア・カールソンの感動的な講演を翻訳した記事を更新しました。日本語翻訳を発表する許可をメールでお願いした際にテキスト原稿へのリンクを教わったので、YouTube が自動生成した字幕では不明瞭だった部分について、ぜひ参考にしたいと思ったためです。
思ったより違いがあった
テキスト原稿(PDF ファイル)は、講演の内容とは若干違っていました。もちろん冗長な部分が洗練されていたりということはありうると思っていました。でも思った以上に違いがありました。
いちおう、サポンテとしては YouTube の内容の翻訳記事という位置づけのつもりなので、違いが大きい部分は YouTube 版に寄せてあります。
しかしテキスト原稿にも捨てがたい魅力的な文章があるので、いずれかの機会に紹介できたらと思います。
スチュワードシップ
純粋にサポンテの無知から、翻訳しなかった言葉がありました。それが「スチュワードシップ」です。DeepL でうまく訳せず、サポンテ自身も意味を知らず、また Web で調べてもよくわからなかったためです。ひょっとしたら YouTube の字幕自動生成機能が、違う単語を拾い損ねたものではないかと思っていたほどでした。
記事を投稿して数日後、アラン・セイボリーのことを調べているうちに、『〈土〉という精神』という書籍を見つけ、その目次に、このスチュワードシップという言葉を見つけました。図書館で取り寄せ、この言葉について少し読んでみました。
サポンテが理解したところを要約すると、農業において農者が管理する自然の一部に対する倫理的な義務感、土壌や水、植物、動物への気遣いといった考え方のことのようです。そしてそれは、唯物的なものではなく畏敬の念から湧き上がる神聖な責任感といった意味合いを含んでいると感じました。
DeepL では「土地管理」と訳されたこともあったのですが、どちらかというと管理することよりも、管理する上での責任感や倫理観の側を表現する言葉であるべきだと感じたため、訳すことを諦め、カタカナで「スチュワードシップ」とし脚注をつけました。
長いので少しずつ
こんな感じで、ときどきブラッシュアップをしていきたいと思います。記事は長いので、更新は少しずつやろうと思います。
そして、このような言いわけめいた記事もときどきアップすると思います。何度も紹介したくなるスピーチだからです。
- 作者:トンプソン,ポール・B.
- 発売日: 2017/08/01
- メディア: 単行本