はじめに
犯罪の加害者に被害者の被害時の状況を体験させる刑罰0号。刑を執行された加害者に、執行後も被害者の人格が残ってしまい...。
本の感想
図書館で出会いました。
はじめはアニメやマンガにありがちな SF だなとは思ったのですが、西條奈加がどのようにその世界を描くのかとても興味をそそられたので選びました。
作者は、刑罰がもたらすものについてもう少し「問い」を掘り下げます。
実際にそのような刑罰が存在した場合、受刑者の精神にもたらす結果は?そのような装置の開発者の野心と倫理の葛藤は?運用は適正に行われるのか?技術が流出した場合どのような脅威となりうるのか?
読者の想像を超えるそれらの「問い」により、帯に書かれている通り予想できない展開が続き、最後まで楽しく読ませていただきました。
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西條奈加の本は三冊目です。図書館に並んでいるものをみるだけで多くの著作があることが分りますが、タイトルだけを眺めていると時代物が多いのでしょうか。